お役立ちコラム

2024.01.29

社会福祉士の年収はいくら?中央値や1000万円超えも可能なのかを解説

社会福祉士の年収はいくら?中央値や1000万円超えも可能なのかを解説

これから社会福祉士をめざす方は、年収がいくらもらえるのか気になりますよね。

この記事では、社会福祉士の年収の中央値や1000万円超えは目指せるのか解説します。年収をアップさせる方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

社会福祉士の年収中央値はいくら?

社会福祉士の平均年収は約403万円です。

そのうち男性の平均年収は約473万円、女性の平均年収は365万円。男性の方が女性よりも年収が108万円ほど高い結果となっています。

参照:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「令和2年度社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査結果報告書P11」

 

社会福祉士雇用別の年収はいくら?

雇用別に見ると、以下の特徴があります。

正規職員 年収300~400万円の割合が高い。全体平均年収403万円を上回る割合は約49%。
契約職員 年収200~300万円の割合が高い。全体平均年収403万円を上回る割合は10%。
パート職員 年収103万円以下の割合が高い。全体平均年収403万円を上回る割合は2%。
派遣職員 年収103万円以下の割合が高い。全体平均年収403万円を上回る割合は6%。

やはり正規職員は全体平均年収を上回る割合が半数近くとなっており、契約社員やパート職員、派遣職員と大きく年収に差があることがわかります。

社会福祉士年代別の年収はいくら?

社会福祉士の20代から60代の年代別年収を示すグラフです。最も年収が高いのは50代です。

年代別に見ると、平均年収は次の通りです。

20代 約424万円
30代 約351万円
40代 約431万円
50代 約472万円
60代以上 約366万円

20代では専門職としてのキャリアをスタートさせ、30代から40代にかけて経験と専門知識の蓄積が進み、それに伴って平均年収も上昇しています。50代での年収の増加は、高い専門性やリーダーシップの役割を果たす社会福祉士が増加していることを示唆しています。

社会福祉士職種別の年収はいくら?

職種・職位別に見ると、平均年収は次の通りです。

経営者 549 万円
主任・相談部門の長 495万円
介護支援専門員 362万円
地域包括支援センターの社会福祉士 376万円
障がい者相談支援専門員 376万円
児童自立支援専門員 410万円
医療ソーシャルワーカー 384万円
スクールソーシャルワーカー 292万円
相談員 354万円
指導員 346万円

参照:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「令和2年度社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査結果報告書P12」

経営者や主任・相談部門の長といった管理職は、組織をリードし、戦略的な意思決定を行う役割を果たすため、高い平均年収が示されています。また、児童自立支援専門員や医療ソーシャルワーカーは、公的機関や医療機関で働くことが比較的多いと言われています。これらの組織は公的資金や補助金によって支えられていることもあり、そのため給与水準が比較的高いことが読み取れます。

社会福祉士の年収は上がる?

平成27年度と年令和2年度の「令和2年度社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査結果報告書」結果を比較すると、全体平均年収は26万円上がっています

高齢者の人口が増え、介護サービスを必要とする人が増えていますが、常に介護業界に携わる人材は不足している状況です。社会福祉士の給料は、国の施策によって金額が決まるため、今後もさらなる待遇改善が期待されています。

社会福祉士の年収1000万円超えは可能?

これまで見てきたように、雇用形態や年代、職種ごとに異なるものの、社会福祉士の平均年収は概ね400万円前後であり、社会福祉士として働くのみでは1,000万円超えは難しいことがわかります。
ここからは、1,000万円に少しでも近づくための年収アップの方法をご紹介します。

社会福祉士の年収をアップさせる方法5つ

社会福祉士の年収をアップさせる方法5つです。資格手当てを受けることや役職に就くこと、副業することなどがあります。

年収1,000万円に近づくため、具体的には以下の5つの方法があります。

  • 資格手当をもらう
  • 役職に就く
  • 好待遇で働ける施設を選ぶ
  • 独立開業する
  • 副業する

資格手当をもらう

社会福祉士の資格を持っている場合は、勤務する施設への申請で、資格手当が付くことがあります。「令和2年度社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査結果報告書P14」によると、月の平均手当額は10,827円です。施設によっては月2~3万円支給されるケースもあります。

ただし、すべての施設で資格手当が付くわけではありません。全国の施設のうち資格手当がある割合は37.4%で半数を切っています。

役職に就く

社会福祉士は、役職に就くことで高収入を得られる可能性が高まります。経営者や施設長、主任、相談部門の長など、役職手当が期待できます。施設のトップである経営者となれば年収は約550万円程です。給料が高い分、責任の重い任務が任されるようになります。

好待遇で働ける施設を選ぶ

社会福祉士の給料は、施設ごとに大きく異なります。あなたがいま資格手当のない施設で働いているのなら、資格手当がある施設へ転職することで年間プラス12万円以上を期待できるでしょう。

社会福祉士が活躍できる分野は幅広く、様々な勤務先から選ぶことが可能です。たとえば、次のような施設があります。

高齢者福祉関係(介護老人福祉施設、介護老人保険施設など)
障害者福祉関係(身体障害者更生相談所、障害者支援施設など)
児童・母子福祉関係(児童相談所、児童家庭支援センターなど)
生活保護関係(保護施設、無料低額宿泊所など)
地域福祉関係(福祉事務所、都道府県社会福祉協議会など)
医療関係(病院、診療所など)
学校・教育関係(小学校、中学校、高校など)
就業支援関係(公共職業安定所、障害者職業センターなど)
司法関係(矯正施設、保護観察所など)
行政機関(都道府県庁、区役所など)

保護観察所、児童相談所、身体障害者更生相談所など、平均年収が500万円超えする施設もあり、選択によっては給料アップが見込めます。ただし、給料額に捉われず仕事内容をしっかりと理解しておくことが重要です。

未来ケアWorkerの「求人検索」では、エリアをはじめ、職種、雇用形態、施設の種類といった様々な軸で勤務先を探すことができますので、施設探しの際はお役立てください。

独立開業する

自ら社会福祉士事業所を立ち上げ、経営者・施設長として働く道もあります。ただし、社会福祉士のみでは運営が難しいことがあるので、行政書士やケアマネジャーなどの資格を取得して、自分ができる分野を増やして独立することがおすすめです。経営能力や人脈も必須なので、事前準備は入念に行いましょう。

副業する

現在の仕事を続けながら、副業をして収入を補う方法もおすすめです。副業が禁止の施設もあるので、必ず就業規則をチェックしてから行いましょう。就業時間の自由が効きやすく、社会福祉士がチャレンジしやすい仕事例は次の通りです。

  • 成年後見人として活動する
  • 学校等での講師活動をする
  • 電話相談員になる
  • 登録ヘルパーとして働く
  • Webライターとして記事執筆や監修をする

この中でも特に、成年後見制度とは、高齢者などの判断能力が十分ではない方の財産管理などを支援する仕事です。社会福祉士が成年後見人になるには各種研修の受講が必要なため、ハードルの高い副業と言えます。一方で、管理する流動資産の合計が1,000万円以下の場合、後見人への報酬は年間平均20万円台、1,000万円を超えると報酬は40万円台になります。本業と並行して複数件を担当することで、年収のアップは期待できる副業です。

参考)厚生労働省「​​成年後見制度利用促進専門家会議

また、講師活動としては、社会福祉士基礎研修講師や大学での非常勤講師、民間会社での研修講師などがあります。大学や機関により報酬額には幅がありますが、人に教える力やプレゼン力が求められるので自身のスキルアップも狙える仕事です。

社会福祉士になるまでの流れ

社会福祉士になるには、国家資格の取得が必須です。そのためには、受験条件を満たし、試験に合格する必要があります。

社会福祉士になるまでの流れを紹介します。受験資格を得る、資格試験を受ける、登録申請を行うという3つのステップで社会福祉士になることができます。

社会福祉士になるまでの3つのステップはこちらです。

  1. 受験資格を得る
  2. 資格試験を受ける
  3. 登録申請を行う

【STEP1】受験資格を得る

福祉系大学などでの必要科目履修・相談援助の実務経験の有り無しなどによって、短期養成施設(6カ月以上)または一般養成施設(1年以上)での技能習得が必要になります(オンライン受講も可能)。

詳しくは公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの公式サイトをチェックしてみてください。
https://www.sssc.or.jp/shakai/shikaku/route.html

【STEP2】資格試験を受ける

社会福祉士の資格試験の開催日は、毎年2月上旬です。申し込み期間は前年の9~10月のため忘れずに申し込みましょう。

合格率は受験する年によって差があり、2018年~2022年は約30~45%が合格しています。

【STEP3】登録申請を行う

社会福祉士の登録申請を行います。試験の合格通知に同封された登録申請書に必要事項を記入し、必要書類(収入印紙など)を同封して、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターに郵送します。

これで社会福祉士の資格登録が完了です。

まとめ

社会福祉士の平均年収は約403万円であり、社会福祉士として年収1,000万円を叶えるには、本業のみでは厳しく、独立開業して経営者となるか、多くの副業を積み重ねるなどの活動が必要です。

高収入を目指す方は、今回ご紹介したものの他に、待遇の良い施設に転職することもおすすめです。介護福祉専門の求人サイト「未来ケアワーカー」では、専門コーディネーターが希望を丁寧にヒアリングして、収入アップが見込める職場をご提案します。あなたのスキルを活かせる理想の職場をお探しなら、まずは一度ご相談ください。

▼求人一覧ページを見る
https://www.miraicareworker.jp/search/

▼未来ケアWorkerとは
https://www.miraicareworker.jp/about/

▼介護職の職種と資格を知る
https://www.miraicareworker.jp/job_type/

▼介護職の事業所を知る
https://www.miraicareworker.jp/office/

0120-68-2661
無料転職サポート
LINEで相談